【高論卓説】ビジネスの安全と成功のために、当たり前や常識を疑え (1/3ページ)

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 京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)先生が今年のノーベル生理学・医学賞を授与されることになった。日本人として誠に喜ばしいことである。先生は受賞発表後のインタビューで「教科書に書いてあることは疑え」と話している。人々が当たり前や常識と思っていることを疑うことが、新しい発見と発明につながっていくという真理を示していると思う。(JPリサーチ&コンサルティング顧問・杉山仁)

 自分の頭で考え、世間の常識を疑うという態度は、世界最高水準の学者でなくとも、われわれビジネスマンにとっても、ビジネスを成功裏に発展させていく上で必要な考え方である。

 例えば、最近のITブームで、IoT(モノのインターネット)、AI(人工知能)、ビッグデータ、ブロックチェーンという言葉が、各種メディアで頻繁に出てきており、この言葉を使う経営者も多い。こうした言葉を、ITの専門家でない一般の人々は理解できているのであろうか。

 これらの言葉の定義や、本当に意味するもの、あるいはそのリスクについて十分に理解している人はほとんどいないのが実情ではなかろうか。一例を挙げると、そもそもAI(Artificial Intelligence)という言葉には定義がない。定義がないものをどうやって利用し、スペック(仕様)を決めていくのであろうか。

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