【経済インサイド】「司法判断」揺れる原発 電力会社の経営、政府方針に影響も (3/3ページ)

四国電力伊方原発3号機=10月27日午後、愛媛県伊方町(共同)
四国電力伊方原発3号機=10月27日午後、愛媛県伊方町(共同)【拡大】

  • 報道陣に公開された四国電力伊方原発3号機の中央制御室=10月27日午前、愛媛県伊方町(代表撮影)

 5原発9基は、いずれも「加圧水型軽水炉(PWR)」と呼ばれるタイプの原発だ。今後は、福島第1原発と同じタイプの「沸騰水型軽水炉(BWR)」の再稼働が進むとの期待もあるが、実際にそうなったとしても住民らによる訴訟や仮処分申し立てが続く可能性はあり、司法判断によっては運転が突然差し止めとなるリスクも拭えない。

 原発の再稼働や運転をめぐる司法判断について、経済産業省の関係者は「これまでは電力会社側の主張が認められており、今はそれほど深刻な状況ではない」としつつ、「多くの訴訟や仮処分申し立てがあるのは確かだ。背景には原発への不安があり、重く受け止める必要がある」と話す。

 電力会社や政府は、原発をめぐって司法が“想定外の判断”を下すリスクに、この先も神経をとがらせることになりそうだ。(森田晶宏)

 ■原子力発電所の再稼働 東京電力福島第1原発事故の反省や国内外の指摘を踏まえて策定された「新規制基準」のもとでこれまでに再稼働したのは、関西電力、四国電力、九州電力の計5原発9基。東電柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)や日本原子力発電東海第2原発(茨城県)も安全審査に合格しているが、地元自治体には慎重姿勢もみられており、今のところ再稼働のめどは立っていない。