【経済インサイド】低金利、先行き不透明感で今後も加速 進む生保の分散投資 (2/2ページ)

第一生命保険がインパクト投資したベンチャー企業で、カンボジアでマイクロファイナンス事業を手がける「五常・アンド・カンパニー」(提供写真)
第一生命保険がインパクト投資したベンチャー企業で、カンボジアでマイクロファイナンス事業を手がける「五常・アンド・カンパニー」(提供写真)【拡大】

  • 第一生命保険がインパクト投資したベンチャー企業で、サイボーグ技術の研究・開発を行う「メルティンMMI」(提供写真)
  • 第一生命保険と慶応大先端生命科学研究所が結んだ連携協定の式典(第一生命保険提供)

 米国の利上げに伴い、為替変動により損失を回避(ヘッジ)する「ヘッジコスト」が上昇したことで、ヘッジ米国債への投資を減らし、資金を別の資産に退避させる動きもある。生保では「異次元緩和」以降、国債から比較的利回りの良いヘッジ米国債へのシフトが進んでいた。

 ヘッジコスト上昇への対応は各社さまざまで、第一生命はヘッジをつけない米国債を買い増す。明治安田生命保険は国債とヘッジ米国債とを市場環境に合わせて機動的に配分する可変枠を設けた。住友生命保険はヘッジ付きのユーロ建て社債への投資を拡大する。

 米中貿易摩擦や新興国からの資金流出など、世界経済のリスク要因は無数にある。何らかの理由により、保有資産が連鎖的に目減りする可能性を少しでも抑えるために、運用の多様化は今後も進みそうだ。(林修太郎)