ゴーン容疑者、日産・ルノーの統合を逮捕前に検討

 英紙フィナンシャル・タイムズ電子版は20日、日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者が逮捕前に、同社と自身が会長兼CEOを務めるフランス自動車大手ルノーの経営統合を検討していたと報じた。ある関係者によれば、数カ月内にも行われる見通しだったという。

 両社は互いに株式を持ち合い、広範な分野で連携。報道によると、統合によって提携関係を不動のものにする狙いがあった。

 だが日産側からは激しい反対に遭い、同社の西川(さいかわ)広人社長とゴーン容疑者の間の対立は激しくなっていった。

 両社の経営統合をめぐっては、ルノー筆頭株主のフランス政府が求めているとされてきた。

 ゴーン容疑者は10月初旬、パリで共同通信などのインタビューに対し、三菱自動車を含めた3社連合の資本構成見直しに関して「今は根回しの段階だ」と説明していた。ルノーは日産の株式の43.4%を持つ筆頭株主。日産はルノー株の15%を保有している。(フランクフルト 共同)