株式ニューカマー

ギフト 「横浜家系」ラーメン 東名阪に積極展開

 □ギフト・田川翔社長

 ギフトは、濃厚なしょうゆと豚骨スープ、中太ストレート麺が特徴の「横浜家系」というスタイルのラーメン店を首都圏中心に全国展開している。直営店や運営ノウハウを提供するプロデュース店によって、400店舗以上を出店、米国にも進出した。10月19日に東証マザーズ市場に新規株式公開(IPO)した田川翔社長に、今後の事業戦略を聞いた。

プロデュース350店

 --直営とプロデュースの2つの出店形態がある

 「スープなどを含めた食材を用意することで職人の養成を必要とせず、首都圏中心に直営店54店舗を出店している。プロデュース店はフランチャイズ(FC)制度と異なり、加盟料やロイヤルティーが不要で、当社から食材を購入してもらうことで、物件開発、店舗デザイン、立ち上げ、オープン後のサポートなどの運営ノウハウを提供する。全国各地に約350店舗が出店している」

 --出店方針は

 「駅近くとロードサイドのどちらにも出店している。駅近くに関しては、繁華街、ビジネスエリア、住宅街で繁盛店をつくっている。一方、ロードサイドのメインターゲットは家族連れで20~30台分の駐車場があるほか、店内はボックス席のゆったりとした空間で食事を楽しめる。サイドメニューも充実させ、子供から高齢者まで幅広く親しまれる店作りをしている」

 --出店計画は

 「今まで関東での出店に偏っていたので、関東を除く東日本と西日本は未開拓の市場だ。東名阪を中心として人口が集中するエリアに積極的に出店していく。海外では既に米国のロサンゼルスとニューヨークに進出した。米国のラーメン市場は1000億円ほどだが、今後3000億円まで成長するとみており、米国でも店舗を広げていきたい」

労働環境クリーンに

 --上場の狙いと調達資金の使途は

 「人材を確保するためだ。上場することで労働環境がクリーンであることを証明したかった。安心して働いてもらうことで、人手不足を解消し出店を加速させる。調達資金によって直営店の新規出店を進める。2019年10月期は20店舗以上を計画しているので、そこに充てる」

 --事業をどう拡大させていくのか

 「これまで横浜家系を軸に関東中心に出店してきたが、エリアを拡大して展開していく。また、新業態である具だくさんのがっつり系ラーメンの出店を本格化させる。中長期的には国内1000店舗、海外も1000店舗に広げ、世界一のラーメン店チェーンを目指す」

【プロフィル】田川翔

 たがわ・しょう 2001年ヒロキ・アドバンス入社。08年個人事業として町田商店を創業。09年町田商店(現・ギフト)を設立し、現職。36歳。千葉県出身。

【会社概要】ギフト

 ▽本社=東京都町田市原町田6-27-19 平本ビル

 ▽設立=2009年12月

 ▽資本金=3500万円

 ▽従業員=188人 (2018年7月末時点)

 ▽売上高=69億2900万円 (18年10月期見込み)

 ▽事業内容=飲食店運営

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