地銀取り組み強化、大手は縮小 住宅ローンで違い鮮明

 住宅ローン事業に対する大手銀行と地方銀行の取り組み姿勢の違いが、鮮明になっている。低金利で貸し出し利ざやが縮小する中、大手行では事業を縮小する動きがあり住宅ローン残高が縮小する一方で、地銀は長期の安定した収益源として注力し、残高を伸ばしている。

 日銀が10月にまとめた金融システムリポートによると、6月末の住宅ローン残高は、大手行が前年同期比0.3%減と3四半期連続で減り、減少幅も3期連続で広がった。地銀は2.0%増で9期連続の伸び率拡大となり、金融機関全体の伸びを支える形となった。

 日銀の大規模金融緩和や、インターネット銀行の参入などによる競争激化で、住宅ローン金利は低水準で推移している。ドイツ証券の山田能伸シニアアナリストは「大手行は、資産配分を高収益が期待できる海外事業に移している」と指摘する。三菱UFJ信託銀行は昨年12月、新規受け付けを終了すると発表。みずほ銀行も、積極的な融資拡大を控えている。

 一方、地銀は住宅ローン契約をきっかけに、顧客と長期にわたる関係を築ける点を重視する。出産や子どもの入学など、人生の大きなイベントに合わせ、保険や目的別ローンといった商品を販売できると期待している。

 京都銀行は、土、日曜日も営業する住宅ローン専門部署を増やし、事業を強化。百五銀行も、休日対応が可能で、住宅ローンなど個人向けに特化した拠点を増設し、顧客獲得を目指している。