大手管理職、広がるD&I研修 理解を深め部下への「無意識の偏見」を克服 (1/2ページ)

東京海上ホールディングスが11月12日に開いたD&Iの研修会に参加する部長・支店長ら
東京海上ホールディングスが11月12日に開いたD&Iの研修会に参加する部長・支店長ら【拡大】

 三井住友海上火災保険や味の素など大手企業で、管理職を対象に「ダイバーシティ・アンド・インクルージョン(D&I、多様性と包摂)」の研修を導入する動きが広がっている。D&Iを阻む大きな壁とされる「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」に対する管理職の理解を深め、部下の多様な能力を引き出す組織につなげるのが狙い。人材戦略が重要な経営課題となる中、多様性を受け入れるダイバーシティの推進を深掘りする企業が増えている。

 働き方改革重視

 三井住友海上は10月末、約1050人のライン職の部課長を対象にeラーニングによる無意識の偏見に対する初の研修プログラムを開始した。

 来年2月末までに各自が10回のコースを受講し、自らの部署で取り組む課題をまとめる。これに先立ち、無意識の偏見とD&Iを含む組織リーダーに求められるマネジメント力への理解を促す部課長合同の集合研修も今夏に2日間実施した。

 多くの企業は働き方改革を重視しているが、「時短勤務の女性を過度におもんばかる」「経験が浅いからこの仕事は任せられない」など、潜在的な意識や決め付けが就労意欲をそぎ、社員の成長の芽を摘みかねない。

 D&Iは性別や年齢、国籍などの違いを受け入れ個人が能力を発揮し、生産性向上やイノベーション(革新)につなげる取り組みだ。管理職研修を通じて企業全体で無意識の偏見を取り除き、D&Iを浸透できれば働き方改革が円滑に進む期待がある。

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