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伊藤園、豪に緑茶ティーバッグ工場 初の海外一貫生産態勢 来秋稼働へ

 伊藤園は、オーストラリアに緑茶ティーバッグの新工場を建設する。投資額は約1億円で、来年秋の稼働を目指す。これにより、豪州で茶葉栽培から半完成品である荒茶、さらに最終商品であるティーバッグまでの一貫生産態勢が整う。海外での自社一貫生産は初となる。

 同社は1994年からビクトリア州の自社畑で茶葉の栽培を始めており、現在の敷地面積は57ヘクタール、年間300トン超を生産している。2004年には、荒茶に加工するための工場を設置した。

 しかし、豪州での緑茶の事業化は難しく、ほとんどは日本に輸出して茶飲料の原料などにしており、一部はティーバッグに加工して豪州に輸出していた。

 ここ数年、シリコンバレー周辺など米西海岸を中心に、緑茶・抹茶ブームが起きている。豪州でも緑茶人気が高まっており、同社は現地の大型量販チェーンでの販売が軌道に乗ったこともあって工場新設を決めた。

 同社は健康志向の高まりにより、世界の茶市場は今後5年間で30%程度の拡大を見込む。新工場の稼働に伴い、豪州での年間売上高は5億円程度とみているが、5年後に10億円超に増やしたい考えだ。

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