日産、ゴーン容疑者の後任会長当面空席に 17日決定先送り

日産自動車の本社。クリスマスのイルミネーションが辺りを彩っていた=横浜市西区(松本健吾撮影)
日産自動車の本社。クリスマスのイルミネーションが辺りを彩っていた=横浜市西区(松本健吾撮影)【拡大】

 日産自動車は14日、金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者(64)の後任の会長人事を先送りする方針を固めた。17日の取締役会で選ぶ方針を転換、当面は会長ポストを空席にする。筆頭株主の仏自動車大手ルノーとの調整が滞ったことが、背景にあるもようだ。

 日産幹部は14日、「委員会で企業統治のあり方を整理してから、会長人事を行う」と述べた。人選を担当する社外取締役3人が、合意したという。17日には、コーポレートガバナンス(企業統治)の強化策を検討する委員会設置を決め、会長人事についても改めて議論する。委員会には社外取締役のほか、外部からも参加する見通し。

 会長人事は当初、西川(さいかわ)広人社長(65)の兼務を軸に調整された。しかし、日産とルノーは過去に、日産の最高執行責任者(COO)以上の役職をルノーが派遣できるとする協定を結んでおり、ルノーは会長指名を要求。日産はこれを拒否したが、4日の社外取締役による初会合で、ルノー出身のジャン・バプティステ・ドゥザン氏が「時間がほしい」と慎重な選考を求め、その後も人選が進まなかった。

 一方、ルノーは13日(現地時間)の取締役会で、同社の会長兼最高経営責任者(CEO)であるゴーン容疑者の解任を見送った。日産は、ゴーン容疑者の不正に関する調査結果を直接提供しようとしたものの、ルノーは「弁護士を通してほしい」と拒否した。両社間に不協和音が生じている。

 ロイター通信は、ルノーの筆頭株主のフランス政府が、ゴーン容疑者の後任選定に入ったと報じた。ルノーでの勤務経験があるトヨタ自動車のディディエ・ルロワ副社長(60)らが、候補に浮上しているという。