【はたらくを学ぶ】収益増目指し話し合い 品川SC 児童が「ゼビオ」でスタッフ体験

ゼビオ/ヴィクトリアブースで足形測定を行う児童=東京都品川区の区立品川学園(藤原章裕撮影)
ゼビオ/ヴィクトリアブースで足形測定を行う児童=東京都品川区の区立品川学園(藤原章裕撮影)【拡大】

 東京都品川区立小学校の児童らが仮想の街で働き、経済活動の仕組みなどを学ぶ「品川スチューデント・シティ(SC)」。8日は八潮学園(山口晃弘校長)の5年生83人が参加した。

 スポーツ用品店「ゼビオ/ヴィクトリア」では8人が“勤務”。スタッフの給料や店の収支を計算する会計係、接客するスポーツナビゲーター係などに分かれ、収益を上げるよう励んだ。有料サービスの足形測定を行い、「長さは22センチなので、つま先が当たらないよう、23センチの靴がいいです」と、本格的にアドバイスした。

 途中、「売り上げを増やすため足形測定の値段を上げよう」との声も上がったが、市川詩(うた)さん(11)は「みんな買い物をしてお金がなくなるので、『高い』と思うんじゃない?」と反対し、話し合いの結果、価格は据え置きに。

 黒沢柄帆(もとほ)君(11)は「お客さんが多すぎて追いつかないときもあったけど、売り上げが増えると楽しい」と話した。

 ブースを運営するゼビオグループは、仙台市、福島県いわき市のSCにも出展。ボランティアは、近隣の店舗から入社3年目くらいまでの若手社員が務める。森谷(もりや)莉華さん(24)は「新入社員なので店では先輩から教えてもらう立場ですが、子供たちには分かりやすい言葉で伝えることが大切ですね」。SCでのボランティアは、実店舗でのマネジメント業務を学ぶ場にもなっているという。秋山泰輝(たいき)さん(22)は「アドバイスしたことをきちんとやってくれるとうれしい」と目を細めた。

 産経新聞社のブースでは8人が勤務。特別版の新聞を発行、販売し好評だった。