ケリー被告保釈決定、地検は準抗告 日産経営陣への影響は限定的

 東京地裁は25日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴された日産自動車の前代表取締役グレゴリー・ケリー被告の保釈を認める決定をした。保釈保証金は7000万円で、同日納付された。弁護人が21日に保釈を請求していた。東京地検は地裁決定を不服として準抗告した。

 日産前会長カルロス・ゴーン容疑者とともに逮捕されたケリー被告の保釈が、現経営陣に及ぼす影響は限定的とみられる。日産は当面、西川(さいかわ)広人社長兼最高経営責任者(CEO)が主導する体制固めを急ぐ。来年1月1日に勾留期限を迎えるゴーン容疑者の動向を注視するが、その後も混乱が続けば年明けの商戦の妨げになりかねない。

 ケリー被告は弁護士出身。日産の法務、人事畑を歩み、ゴーン容疑者に買われ、権限を握った。ゴーン容疑者、西川社長とともに代表取締役を務めたが、逮捕後の11月22日に解任され、現在は取締役にとどまる。関係者は「不在が多く、見るのは年に3回ぐらい」だったと証言する。

 日産は今月17日の取締役会でゴーン容疑者の後任会長を決めず、社外専門家らでつくる企業統治の委員会が来年3月をめどに提言をまとめるのを踏まえ決定する。経営陣の人事で主導権を争う企業連合相手のフランス大手ルノーにも、その方針を伝えた。

 一方、日産は昨年から続く新車の検査不正が影を落とし、今回の事件と相まってブランドイメージが傷ついている。自動車業界は年明けから年度末にかけてが販売の一つの節目で日産販売店では懸念の声も聞かれる。