【2019 成長への展望】JFEスチール社長・柿木厚司さん(65) (1/2ページ)


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 ■鉄鋼需要堅調も貿易摩擦の影響注視

 --2018年の世界経済は堅調に推移した

 「17年が比較的良かったので、18年も同様の状況が続くと思っていた。実際、米国は法人税減税の効果が出ているし、欧州の景気も悪くない。日本についても東京五輪の関連工事などもあり、想定通り良かった。一方、貿易摩擦の激化で政治が経済に及ぼす影響が強まりつつある。経済がグローバル化する中、多国間の問題になっている」

 --昨年3月下旬に米トランプ政権が鉄鋼輸入制限を発動した

 「今のところ(日本の)鉄鋼業界への直接的影響はそれほどない。もともと日本から米国への輸出量は、生産量の約2%しかない。しかも米国では造れない(高付加価値の)製品が多く、上乗せされた関税は需要家が支払っている。統計で対米輸出が減っているとの指摘があるが、それは国内供給を最優先しているためだ。ただし、欧州連合(EU)などの対抗策を含む世界への影響や、そうした動きによる日本への間接的な影響を見極めるのは難しい」

 --鉄鋼需要は堅調だ

 「国内で(需要低迷が)懸念されるのは造船向けぐらい。建設向け、自動車などの製造業向けともに堅調だ。海外をみても中国は過剰生産能力の削減が進み、ここにきて経済に減速感が出てきたとはいえ、日本国内や東南アジアの需要も堅調だ。原油価格が上がってきて、(低迷していたシームレス鋼管など)エネルギー関連の生産も戻ってきた」

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