東電HDの小早川智明社長「真価が問われる年」 川村隆会長とともに年頭あいさつ

 東京電力ホールディングス(HD)は4日、小早川智明社長が福島県会津若松市の猪苗代事業所、川村隆会長が東京都千代田区の本社で、それぞれ社員への年頭あいさつに臨んだ。各会場はテレビ会議で中継され、合計約230人が参加した。

 小早川氏は、今年が東電HDの再建計画「新々・総合特別事業計画」の3年目となることに触れ、「真の価値としての真価が問われる年だ」と強調。「(地盤である)首都圏の競争は激しさを増しており、値下げ競争やシェア低下には強い危機感を感じている」とした上で、「まずは足元の売り上げを高めることが必要不可欠だ。当社にとっては正念場の年となる。その上で、再生可能エネルギーをはじめとした新たな領域での成長を通じて稼ぐ力を高めていきたい」と述べた。

 一方、川村氏は「成長」をテーマに、「技術力にさらなる磨きをかけ、コスト削減の深掘りや他社への外販を通じて収益力を拡大し、成長につなげることが大切だ」と指摘。また、新たな成長事業への投資も必要だとして再生エネや海外の水力発電などを挙げ、「種を大きく育てて、既存事業の強化に加えた当社の新たな柱とする事業に成長させていきたい」と訴えた。