ポリマーの未来をクルマで表現。コンセプトカー「ItoP(アイトップ)」のユニークな成り立ち (1/4ページ)

 コンセプトカー「I to P(アイトップ)」を生んだプロジェクト「ImPACT」とは?

 内閣府が統括する「革新的研究開発推進プログラム」、英文の“Impulsing PAradigm Change through disruptive Technologies Program”の頭文字を取って「ImPACT」という先端研究プロジェクト群が進められている。

 ざっくり言ってしまうと、科学の先端領域を踏み分けている研究者をプロジェクト・リーダーに、学術研究を専門とする組織(アカデミア)、例えば大学の研究室などと、現実の製品に向けて開発・実用化を得意とする企業などを横断的に組織して、これまでの常識や定石を超える成果を生み出そう、というプロジェクト群。素材からロボット、人体、ITなど複数の分野で、提案→採択された16のプロジェクトが現在進行中である。

 2013年6月にその創設が閣議決定されて、ここまで5年あまり。全体の状況・内容についてはそのホームページとリンク先に多くの情報が掲載されているのでそちらに譲るとして、ここでは、そのプロジェクトのひとつ「超薄膜化・強靱化『しなやかなタフポリマー』の実現」の一環として製作されたテクノロジカル・コンセプトカー「I to P(アイトップ)」について、その“自動車”としての成り立ちを紹介していこうと思う。

 【ポリマーの持つ可能性を「自動車」として具現化】

 なぜこのプロジェクトの中でこうした実走コンセプトカーが作られたのか。「しなやかタフポリマー」として複数の分野、材質でこれまでの常識を破る高分子樹脂素材が実現した時に産業や社会にどんな“インパクト”を与えるか、その可能性を「自動車」という具体的な形を取ることで分かりやすく伝えようとするものだ。

 ここに見てゆくと、ポリマーとしての革新、すなわち「強靱で」「衝撃に強く」「荷重による変形の繰り返しに強い」をあわせ持つこれまでにない素材・何種かは実現しつつあるが、まだ実用試験段階にあるテーマも複数あって、それらは現段階ではクルマとは別に試作ユニットの形で紹介されるなどしている。

レーシングカーづくりの達人が協力

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