大阪ミナミでドラッグストア大型化 地価上昇が影響

昨年10月にオープンした「ツルハドラッグ心斎橋筋2丁目店」。ミナミではドラッグストアの大型化が進んでいる=大阪市中央区
昨年10月にオープンした「ツルハドラッグ心斎橋筋2丁目店」。ミナミではドラッグストアの大型化が進んでいる=大阪市中央区【拡大】

 大阪の繁華街ミナミで、大型ドラッグストアの出店が相次いでいる。増加を続ける訪日外国人客が日本製の医薬品、化粧品を買い求めるスポットとして、ドラッグストアが林立していたミナミ。売り場面積が従来の倍となる600平方メートルに拡大した店舗が続々登場する背景には、地価が上昇してテナント賃料が高騰する中、ドラッグストアのように高い収益力がなければ出店が難しくなってきた事情がある。(藤谷茂樹)

「エリア最大」

 昨年10月にオープンしたツルハドラッグ心斎橋筋2丁目店(大阪市中央区)は、訪日客でにぎわう心斎橋筋商店街のほぼ中央に立地。西日本で最も地価の高いエリアでありながら、売り場面積は約630平方メートルを誇る。関係者によると、繁華街の店舗は300平方メートル未満が多く、600平方メートル超は大型の郊外店にも匹敵する。

 運営するツルハホールディングス(HD)は「心斎橋エリアのドラッグストアでは最大」とアピール。店内は明るく広々とし、中国語の案内や商品紹介がズラリと掲げられている。

 同業他社の店舗も大型化してきた。平成29年12月に開店したサンドラッグ心斎橋中央店や、昨年2月開店のココカラファイン心斎橋長堀通店も、売り場面積は600平方メートルを超える。

賃料2割高騰

 細い路地にも立ち並ぶほどのミナミで、ドラッグストアが大型化する流れは地価上昇が影響している。近年、訪日客に人気のエリアは地価が軒並み高騰。大阪圏ではミナミの商業地が基準地価、公示地価ともに梅田地区のキタを抜いてトップに躍り出た。このため商店などのテナント賃料は上昇。不動産サービス大手CBRE関西支社リテール営業統括部の橋川剛部長は「ミナミでは再契約時にテナント賃料が2割ほど高くなっている」と指摘する。

 ドラッグストアは、販売する医薬品や化粧品が衣料品などと比べて小さく、高価なため、面積当たりの収益力が高い。訪日客に大量購入されることもあって、大きな利益を上げている。

 このため橋川氏は、ミナミでは「売り場面積が大きい店舗への入居は、ドラッグストア以外の業態はハードルが高い」と指摘する。訪日客の増加に合わせ、ミナミの変貌は今後も続きそうだ。