日通、非正社員を同一賃金 働き方改革、4月から引き上げ

 物流大手の日本通運は8日、4月1日から非正社員の賃金を引き上げ、同じ条件で働く正社員の水準に合わせる方針を明らかにした。働き方改革関連法は、2020年4月から大企業と派遣会社に不合理な待遇格差を解消する「同一労働同一賃金」を義務付ける。日通がいち早く導入を決めたことで、他の大企業でも前倒しの動きが加速する可能性がある。

 日通の社員は、全国転勤がある正社員が約1万1000人、転勤のない正社員(エリア職)が約1万6000人、有期雇用の非正社員が約1万3000人。このうちフルタイムで働く非正社員が、エリア職と同じ賃金体系に切り替わる。対象は数千人規模になる可能性がある。

 物流業界は深刻な人手不足に直面している。日通は組織改革を進めており、非正社員の待遇を改善することで、運転手や営業職などの人材確保を目指す。日通は正社員の新評価制度も導入する方針だ。入社年次や勤続年数に基づいて賃金が増えていく仕組みを見直し、役割や役職を重視した制度を取り入れる。

 同一労働同一賃金は、派遣会社以外の中小企業でも21年4月から適用される。厚生労働省の指針は、基本給について能力や経験が同じなら「(正社員と)同一の支給をしなければならない」などと規定している。国内ではイケア・ジャパン(千葉県船橋市)などが既に導入している。