新幹線騒音対策に200億円 盛岡-新青森の高速化で試算

東北新幹線「はやぶさ」=福島県の新白河駅(早坂洋祐撮影)
東北新幹線「はやぶさ」=福島県の新白河駅(早坂洋祐撮影)【拡大】

 JR東日本が東北新幹線の盛岡-新青森間の最高時速を現行の260キロから320キロに引き上げた場合、騒音対策工事に200億円弱が必要になるとの試算をまとめたことが14日、JR関係者への取材で分かった。整備新幹線として建設されたこの区間で高速化を実現するためには国が認める必要があり、JR東は国などと協議を続けている。

 東北新幹線「はやぶさ」は最速320キロで走行するが、盛岡-新青森間は国の整備計画で最高時速が260キロとされており、JR東の独自判断では速度を上げることができない。JR東は従来、所要時間短縮のため320キロへの引き上げを目指しており、試験走行も平成26年にこの区間で実施済みだ。関係者によると、高速化のため、防音壁を高くしたり、吸音板を設置したりするなどの新たな騒音対策が想定されている。

 線路設備は鉄道建設・運輸施設整備支援機構が保有。JR東は同機構とも協議している。