日産・西川社長、統合論を牽制「自立性尊重し相乗効果」 4月中旬の臨時総会検討

仏ルノーの取締役会を受けて、会見する日産の西川広人社長=24日午後、横浜市西区(桐原正道撮影)
仏ルノーの取締役会を受けて、会見する日産の西川広人社長=24日午後、横浜市西区(桐原正道撮影)【拡大】

 日産自動車、仏ルノー、三菱自動車の3社でつくる企業連合の絶対的なトップとして権勢を振るってきたカルロス・ゴーン被告がルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)から事実上解任された。日産、三菱自もすでに解任しており、企業連合からの“追放”が決まった。日産の西川(さいかわ)広人社長は24日夜、横浜市内で会見し、ルノー新会長のジャンドミニク・スナール氏を日産の取締役として迎える意向を示した。

 西川氏は会見で、ルノーの新体制移行について歓迎の意を表明。「ややコミュニケーションが難しい状態が続いていたが、これからはよくなる」と述べ、ルノーがゴーン被告の解任に踏み切ったことで、関係修復が進むとの見通しを示した。ゴーン被告とグレゴリー・ケリー被告を取締役から解任する一方、スナール氏を筆頭株主であるルノーの代表者として新たに選任するため、4月中旬に臨時株主総会を開催する方向で検討を始めたことも明らかにした。ルノーが求めていた臨時総会の早期開催についてはこれまで拒否してきたが一転、応じた格好だ。

 ルノー筆頭株主の仏政府関係者が、日本政府関係者に日産との経営統合案を示したことに関連し、「われわれにそういう提案があったことはない」と強調。「お互いに自立性を尊重しながらシナジー(相乗効果)を最大化していくことが重要だ」と統合論を牽制(けんせい)した。スナール氏が仏政府に近いとされていることに関しては、「優れたビジネスマンで経験も豊富だ」と評価するにとどめた。

 ゴーン被告らの不正を防げなかった自身の経営責任については、「会社が難しい状態に置かれているので、まずは責任を果たすことを考える」と述べた。

 新体制の試金石となりそうなのは、企業連合を統括する日産とルノーの合弁会社「ルノー日産BV」(オランダ)のトップ人事だ。ルノーのCEOが兼務するという慣例があるが、日産側は、「そうした権力の集中が今回の問題につながった」(関係者)という認識を持っており、見直しを求める可能性もある。