現場の風

オープンイノベーションで画期的成果

 □産業能率大学 情報マネジメント学部准教授・橋本諭さん(36)

 --企業でオープンイノベーションが注目されている

 「自社内と異業種を含めた他社、大学、NPO法人、自治体といった、さまざまな組織との連携によって、新しい技術や製品、サービスをつくり出すことをオープンイノベーションと言っている。それに対して自社内で研究開発し、製品化していた従来のビジネスモデルをクローズドイノベーションとしている」

 --具体的にどんな成果が期待できるのか

 「イノベーションを種、苗木、果実に例えると、クローズドイノベーションの場合、成果物である果実にならないものはごみにすぎない。しかしオープンイノベーションによって外部の組織と連携することで、ごみだったものが再評価され、画期的な製品やサービスといった果実に生まれ変わることがある」

 --オープンイノベーションの導入事例は

 「家具大手のイケアは、デンマークの首都コペンハーゲンに『イノベーションラボ・スペース10』を2015年に開設した。イケアの社員はゼロで、プロジェクトごとに外部から招いた各分野の専門家と提携している。拡張現実(AR)アプリ『イケアプレイス』はここで開発された。日本では富士フイルムが写真感光材料などの多様なコア技術について、他社と共同で新たな価値を生み出す場として、東京、米国、オランダの3カ所に『オープンイノベーションハブ』を設置している」

 --日本でオープンイノベーションを進めるにはどうすればいいか

 「異分子を組織内に取り込むとともに、組織外へ飛び出させることができるか、社内文化を変えられるかが鍵を握っている。副業解禁は働き方改革の一環といわれているが、オープンイノベーションのための施策であるともいえるだろう」

【プロフィル】橋本諭

 はしもと・さとし 青学大大学院博士前期課程修了。経営学修士。2006年浜銀総合研究所入社。11年産業能率大学情報マネジメント学部専任講師。15年から現職。神奈川県出身。

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