【ゴーン退場】(上)日産の窮地に改築費を督促 (1/3ページ)

横浜市西区にある日産自動車の本社
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 ■検査不正に無関心、幹部にメール

 「ベイルート(レバノンの首都)の物件の状況で頭がいっぱいだ。支払いが遅れているのはどういう訳だ。業者から直接苦情がきており、迅速な対応を期待する」

 物件で頭いっぱい

 日産自動車の社内調査で見つかった同社役員宛てのメール。送り手は、金融商品取引法違反と会社法違反の罪で起訴されたカルロス・ゴーン被告だ。レバノンでの日産の事業規模は極めて小さく、経営首脳の拠点を置く必要性は乏しかった。だが、ゴーン被告が少年期を過ごした場所だったからか、日産の費用で高級な邸宅が購入されていた。メールは、その改築費用に関する内容とみられるが、それよりも関係者が目を疑ったのは、2017年10月13日というメールの日付だった。

 日産では、新車製造の最終工程である「完成検査」に無資格者が関与していた問題が発覚したことを受け、同年10月2日に西川(さいかわ)広人社長が約121万台の大規模リコール(回収・無償修理)を発表した。メールが送られたのは、日産への批判が強まる中、横浜市の本社や全国の販売現場が対応に追われていた最中だったのだ。

 当時会長だったゴーン被告はどこ吹く風で、自分や家族が暮らす邸宅の改築に余念がなかったことになる。ゴーン被告は今月8日の勾留理由開示手続きで、「私は日産のために全力を尽くしてきた」と主張していたが、真摯(しんし)な態度とは完全に矛盾する“証拠”だった。

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