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運動組織、なぜガバナンスが効かないのか (1/3ページ)

宮田正樹

 年明け早々からひどいものを見聞する羽目になった。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長の「釈明」会見のことだ。2020年東京五輪・パラリンピックの招致活動で贈賄がなされたとの疑惑に関して、当時、招致委員会の理事長だった竹田氏が昨年12月10日、パリで弁護士同席の下、フランス予審判事の事情聴取を受けたことへの釈明だ。(GBL研究所理事・宮田正樹)

 竹田氏が疑惑を否定するメモを読み上げただけで質問に応じず、わずか7分で席を立ったことは内外メディアで批判されたが、それ以上にひどかったのは会見で明らかになった本人の責任感の欠如と無能ぶりである。

 汚職関連捜査で発覚

 竹田氏は「契約に関し、いかなる意思決定プロセスにも関与していない」と言い切り、「書類に押印しただけ」と述べた。「私はお飾りの人間に過ぎず、言われるままに判を押していただけです。私には何の責任もありません」と言っているに等しい。責任者としての自覚も資質もないことを公表することで、責任を逃れたかったようだ。

 この疑惑は、2016年5月にフランス検察当局が、日本の銀行から13年に計2億3000万円に上る大金が、東京五輪招致の名目で、ブラック・タイディングス(BT)社のシンガポールの銀行口座に送金があったことを把握したとの声明を発表したことにより公になった。BT社は、国際陸上競技連盟(IAAF)元会長のラミーヌ・ディアク氏の息子(パパマッサタ・ディアク氏)の親友(タン・トン・ハン氏)の会社である。

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