史上初、太陽系の果てに極めて小さな始原天体を発見 -- 京都産業大学


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 京都産業大学神山天文台の新中 善晴 研究員は、京都大学所属の有松 亘 研究員らと共に、沖縄県宮古島市にて実施した小型望遠鏡を用いた観測によって、太陽系外縁部「エッジワース・カイパーベルト」に惑星の形成材料である始原天体「微惑星」の生き残りと推定される極めて小さなサイズ(半径およそ1km)の天体を史上初めて発見した。
本研究成果は2019年1月28日(日本時1月29日)発行の英国の科学専門誌『Nature Astronomy』オンライン版に掲載された。

 太陽系の最果てにある極小サイズの天体が、背景の恒星を隠す現象が捉えられた。大型望遠鏡をもってしても直接観測することが不可能な現象を、市販の小型望遠鏡でキャッチし、極小天体の発見につながった。この発見は、いまだに謎の多い太陽系の誕生時の姿を知るための大きな手掛かりとなる。

 太陽系で最も太陽から遠い惑星である海王星の外側には、地球を始めとする惑星を作る材料になった半径1キロメートルから10キロメートルほどの小天体が、惑星への成長過程からとり残された結果、現在も存在していると予測されてきた。しかしこのサイズの小天体はあまりに暗く、すばる望遠鏡などの大型望遠鏡を使っても直接観測することはできなかった。

 京都産業大学神山天文台の新中 善晴 研究員は、京都大学所属の有松 亘 研究員らと共に、このような小天体を、まったく別の方法で確認する観測を実施した。市販の口径28センチメートルの望遠鏡に高速ビデオカメラを装着し、多数の恒星を記録するのである。研究グループは、沖縄県宮古島市に設置した2台のシステムで同じ領域を同時に観測し、2000個の恒星を60時間にわたってモニターした。その結果、ある一つの恒星が0.2秒間だけ暗くなったところが捉えられた。詳しく解析した結果、この現象は、地球から約50億キロメートル離れたところにある半径およそ1.3キロメートルの極めて小さな天体が、恒星の前を通りその光を遮ったことで起きたのだと分かったのである。

 今回の発見から、このサイズの天体の数はこれまでの観測から推定されていたよりも100倍ほども多いと推定された。今後も同じような観測を続けることで、惑星の材料となった小天体の分布が明らかになるとともに、さらに遠くにあるオールトの雲に存在するであろう小天体が発見される可能性も期待される。

 <論文について>
タイトル:
 ''A kilometre-sized Kuiper belt object discovered by stellar occultation using amateur telescopes''
著者および所属:
 有松 亘 京都大学
 津村 耕司 東北大学
 臼井 文彦 神戸大学
 新中 善晴 京都産業大学 ほか6名
掲載紙:
 『Nature Astronomy』オンライン版
掲載日:
 2019年1月28日
DOI:
 10.1038/s41550-018-0685-8

 むすんで、うみだす。 上賀茂・神山 京都産業大学

 関連リンク
・史上初、太陽系の果てに極めて小さな始原天体を発見-宮古島の小さな望遠鏡が太陽系誕生の歴史と彗星の起源を明らかに-
 https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20190129_345_release_tu01.html
・小型望遠鏡で捉えた太陽系最果てにある小天体の影
 https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20190129_345_news.html

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 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/