台風21号被災の関空連絡橋橋桁12~13日に修復へ


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 昨年9月の台風21号によるタンカー衝突事故で破損した関西国際空港の連絡橋の修復を進める西日本高速道路(大阪市)は12、13両日の深夜、連絡橋の橋桁の架設工事を行う。当初は撤去から取り付けまで1年以上かかるとみられたが、作業の効率化などで工期を約5カ月短縮。4~5月の大型連休前の完全復旧を目指す。

 架設されるのは、計約190メートル区間(重量1648トン)の橋桁。IHIインフラシステム堺工場(堺市)と和歌山県海南市の高田機工和歌山工場で新造された。

 当日は、橋桁上部の16個の金具にワイヤをそれぞれ装着し、クレーン船のアームの先に取り付けたフックにワイヤをつなぎ、橋桁を移動させる。ワイヤにはそれぞれ動滑車が組み込まれており、安定した作業が可能になるという。

 架設作業は、2回に分けて計約7時間行われる予定。架設後は金具を切断し、上部を平坦(へいたん)に加工した後、アスファルト舗装を施せば、車両の通行が可能となる。

 上下計6車線がある連絡橋は現在、被害のなかった北側を上り1車線、下り2車線の対面通行にして運用しているが、4~5月の大型連休前に完全復旧する見通しだ。担当者は「関西の玄関口を一日でも早く通常の状態に戻したい」と話した。