LNG価格交渉、東ガス強気 緩む需給 大幅改善が更新の条件 (1/2ページ)

横浜市にある東京ガスの根岸LNG基地(ブルームバーグ)
横浜市にある東京ガスの根岸LNG基地(ブルームバーグ)【拡大】

  • 内田高史社長

 国内最大ガス会社の東京ガスは、液化天然ガス(LNG)の今後の契約更新について、価格などの条件が改善されるようオーストラリアやマレーシアなどの供給側企業に対し強気の姿勢で臨む方針だ。また、当初計画より遅れている海外投資については、2019年度に巻き返しを目指す。

市場自由化追い風

 内田高史社長はブルームバーグとのインタビューに応じ、「LNG市場は需給が緩んでいる状態であり、それを生かさない手はない」として、既存の供給側企業が契約条件を大幅に改善しない限り、東京ガスは更新は行わない方針だと明言した。一方、新規のガス供給プロジェクトについては、条件も勘案し、新旧両方の交渉状況を見ながら最善の意思決定を行いたいとの考えを示した。

 内田社長は重要なのはまず価格であり、次に契約の量や期間などの柔軟性だと説明。「小売り市場がこれだけ自由化されている中にあっては柔軟性のないものはリスクになる」と述べる。そして、長期契約で必要量を押さえる方針だが、契約条件に柔軟性があり低価格で買える形が最も望ましいとした。

 東京ガスは1969年に日本で初めて米アラスカ州からLNGの調達を開始して以来、徐々に輸入量を拡大し、現在は6カ国14プロジェクトから長期契約に基づいて調達している。購入量は年間約1400万トン。ただ、そのうち8プロジェクトは2020年代に契約の更新か打ち切りかを迫られることになる。

 昨年には北米からシェールガス由来のLNGを長期契約に基づき日本で初めて受け入れた。内田社長は、調達先の多様化などにより契約面での譲歩を勝ち取りたいと語った。

 公正取引委員会が17年に独占禁止法違反の疑いがあると指摘した「仕向け地条項」と呼ばれる、買い手側の第三者への転売制限については、契約更改のタイミングで「徐々に撤廃していく」との考えを示した。

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