ワイン酸味成分で発毛促進 ロート製薬が発見、応用へ

 ロート製薬が、ワインなどに含まれる酸味成分「酒石酸」に頭皮の細胞から発毛促進物質の産出を増加させる効果があることを発見し、新たな製品開発に生かそうと研究を進めている。ロートは医療分野で培った知見を生かして昨年から発毛剤市場に参入しており、早期に詳しいメカニズムを解明し、応用につなげたいとしている。

 酒石酸はワインやブドウ、レモンといった酸味や苦味のある果物に含まれ、皮膚を弱酸性の状態に保ったり、微生物の増殖を抑制したりする効果で知られている。

 ロートは酒石酸が持つこうした皮膚の細胞に対する強い作用に注目し、研究に着手。頭皮の毛穴にある育毛や発毛に関わる細胞を培養し酒石酸を与えると、毛髪の成長を促す作用を持つ物質が最大で約1.6倍に増加した。

 細胞を使った試験しか実施していないため、現時点では酒石酸をヒトの頭皮に直接つけたり、飲み薬のように体内に取り込んだりすることで発毛効果が出るのかどうかまでは確認できていない。ロートの担当者は「さらに研究を進め、お客さまの生活の質向上につなげていきたい」と話している。