【トップは語る】前田薬品工業 富山県民が誇れるリゾート作る


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 □前田薬品工業社長・前田大介さん(39)

 --地元の富山県産ラベンダーから抽出したアロマオイル「Taroma」の開発など事業領域を広げている

 「主力商品の外用剤は、薬価下落や国内市場の減少で先細るのは間違いない。市場が変化するなか、塗る・貼る医薬品の研究開発と製造ノウハウを活用し、医薬品以外でも事業展開ができないかを考えた。『人々の健康と美容に貢献する』をテーマに、2017年には県内高校の女子生徒と共同でスキンケア商品を企画、開発。これを皮切りに、アロマオイルなどのスキンケア事業を広げた」

 --7月には富山県立山町でリゾート施設「ヘルジアン・ウッド」を開業する

 「当初はアロマオイルを抽出する工房と店舗を作る予定だったが、せっかくなら県外からも訪れた人にスキンケア商品を試してもらい、さらにはリラックスできるようなサービスや空間も提供できないか考えた。製薬会社がプロデュースするリゾート施設へと構想が広がった。アロマオイルの原料となるハーブ園のほか、レストランや1棟貸しのヴィラで長期滞在できる宿泊施設、イベントスペースなどを点在するように建て、木道のあぜ道でつながる施設となっている。水田と民家が点在する立山町の景観を損なわないよう、景色と調和するよう心掛けた。新国立競技場などを手掛けた建築家の隈研吾氏が設計を担当しており、施設には麦わらや木を多用し、富山の散居村をイメージしている」

 --コンセプトの「リゾートビレッジ(村)」とは

 「旅人が訪れて住民になりたくなる『村』のようなリゾートを目指している。近くの小学校が休校になるなどこの辺りも過疎化は進む一方だ。このリゾートが『村』として機能し、子供が増え、再び小学校を復活させたい思いがある。社会的にも意味のある、富山県民も誇れるようなリゾートを超えたリゾートにしたい」

【プロフィル】前田大介

 まえだ・だいすけ 同志社大商卒。富山県内の会計事務所勤務などを経て、2008年に前田薬品工業入社。13年に専務、14年より現職。16年に持ち株会社の前田ヘルスケアホールディングスを設立。富山県出身。