メーカー

政投銀、東芝メモリに3000億円出資検討 INCJも 優先株買い戻し

 日本政策投資銀行(DBJ)が、半導体大手の東芝メモリに3000億円規模の出資を検討していることが21日、分かった。官民ファンドのINCJも出資する方向で調整中。東芝メモリは、今秋の新規株式公開(IPO)を目指しており、上場に合わせたDBJからの出資などで、米アップルなどが保有する優先株を買い戻す。日本勢による株式保有を増やし、経営環境の安定化を図る。

 東芝メモリは、経営危機に陥った東芝が昨年6月、米投資ファンドのベインキャピタルを中心とする「日米韓連合」に約2兆円で売却。連合にはアップルやデルなど米IT大手や、韓国半導体大手SKハイニックスが参画。議決権ベースでは、約3500億円を再投資した東芝など日本勢が50.1%を握っている。

 DBJやINCJが出資する狙いは、約1兆円の優先株を買い戻して株主構成を整理するとともに、上場後も東芝メモリに対する日本勢の影響力を維持するためだ。

 東芝メモリは両社からの出資に加え、6000億円の融資を受けている主力取引銀行などから数千億円規模の追加融資を受けることも検討している。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus