原電経営の浮沈握る東海第2…安全対策費調達も課題 (1/2ページ)

茨城県東海村の日本原子力発電の東海第2原発。奥は住宅街=7月
茨城県東海村の日本原子力発電の東海第2原発。奥は住宅街=7月【拡大】

 日本原子力発電は、保有原発で発電した電気を電力大手に卸売りするのが本業だけに、東海第2原発の再稼働の行方は経営の浮沈を握る。一方、原電にとっては安全対策工事の費用の調達も課題になっている。

 「一定の状況が整ったので、事業者のトップの気持ちをお伝えに来た」。原電の村松衛社長は22日、茨城県の大井川和彦知事との会談後、記者団に対し、このタイミングでの再稼働方針表明の理由をこう語った。

 昨年9月には再稼働の前提となる安全審査に正式合格。11月には最長20年の運転期間延長が認められ、最悪シナリオの廃炉を回避した。原電は地元との関係構築も進めてきた。実質的な事前了解の権限を持つのは東海第2原発から30キロ圏内の自治体のうち6市村だが、今月15日には、それ以外の8市町が再稼働などに関して意見できるとした新たな協定を結んでいる。

 東海第2原発は原電の経営の生命線だ。原電が保有する東海第2原発以外の3基の原発のうち、東海原発(東海村)と敦賀原発(福井県敦賀市)1号機はすでに廃炉が決定済み。敦賀原発2号機は原子炉建屋の直下に活断層がある疑いが指摘され、再稼働は見通せない。

 ただ、東海第2原発も再稼働に向けた地元同意に難航が予想されるのに加え、安全対策工事の費用1740億円の調達も乗り越えるべき課題だ。

 東海第2原発が発電する電気の売り先である東北電力と東京電力ホールディングス(HD)は昨年、資金支援の意向を示したが、最終判断に至っていない。

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