ファーウェイ排除、欧州では慎重論も…見通せぬ包囲網 (1/2ページ)

華為技術(ファーウェイ)の本社(AP)
華為技術(ファーウェイ)の本社(AP)【拡大】

 【ベルリン=宮下日出男】欧州では中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の完全排除に慎重論も目立ち始めた。米国の要請を受け各国は警戒を高めたが、第5世代(5G)移動通信システム整備の遅れなどへの懸念が強いため。米国が描くような包囲網が実現するかは見通せない。

 ■揺れ始めたドイツ

 ここにきて揺れているのはドイツ。政府内では5G整備で華為製品が使えないほど関連法のセキュリティー要件を厳しくすることを検討するが、複数の欧米メディアは使用が難しくなっても、完全排除にはならない方向だとも伝える。

 事業者への5G整備用の周波数割り当てを3月後半に控えるが、アルトマイヤー経済相は19日、「他省と議論の途中」と強調。調整は難航気味のようだ。

 米国は今月半ば、ペンス副大統領らが欧州訪問中に直接訴えるなど、華為排除へ欧州の協力を重視する。だが、欧州では完全に排除すれば経済競争に重要な5G整備が遅れ、通信会社や消費者のコスト増大にもつながるとの懸念が強い。米国が警戒する機密情報漏洩(ろうえい)の裏付けが不十分なこともためらう要因となっている。

 ■企業側からも懸念

 英国の国家サイバーセキュリティーセンターのマーティン所長は20日、ブリュッセルでの講演で「われわれは華為に対し、世界で最も厳しい監視体制をとっている」と強調。華為による安全保障へのリスクは管理可能との見解を示した。

 所長によると、英政府はまだ5G整備に向けた対応を検討中。英国は米、カナダなどと機密情報共有の枠組み「ファイブアイズ」を構成しているだけに、その動向は重要だ。

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