【eco最前線を聞く】「戻りコン」を原材料として再利用 (1/2ページ)

「エコクリートアールスリー」の施工状況
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 鹿島は環境配慮型コンクリート「エコクリート アールスリー」を、神奈川県藤沢市で施工した複合施設建設工事に本格適用した。同コンクリートは、有効な手段がなく廃棄処分していた「戻りコンクリート(戻りコン)」を原材料として再利用したもので、資源循環を図りながら二酸化炭素(CO2)排出量を抑制するという特性を備えている。開発に携わった技術研究所建築生産グループの百瀬晴基主任研究員は「このコンクリートは地産地消型。まずは神奈川県でのインフラづくりに力を入れ、地域拡大につなげていきたい」と意欲を示す。

 CO2排出量を抑制

 --鹿島は環境配慮型コンクリートの開発に力を入れている

 「建設業ではセメント関連のCO2排出量の割合が多く、日本全体の約4%を占める。持続可能な開発目標(SDGs)への企業貢献が求められる中、低炭素コンクリートによっていかにCO2を減らせるかが鍵を握るからだ。これまでに低発熱の高炉セメントなどを活用したコンクリートを開発、一部の物件で活用してきたが用途が限定されている。これに対しアールスリーは適用部位の制限がない点が特徴だ」

 --アールスリーの特性は

 「戻りコンから骨材を取り除いた後に脱水、粉砕して製造するスラッジ再生セメント『セムアールスリー』を、セメント全体の20%の割合で使用している。薬剤などを使用することによって強度は一般的なコンクリートと同等で、施工後もひび割れがない良好な状態を維持し高い品質を確保している。

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