ブレグジットと言われているが…ホンダ「英国工場閉鎖」、その問題の本質とは (1/6ページ)

左はホンダの伊東孝紳前社長、右が八郷隆弘現社長
左はホンダの伊東孝紳前社長、右が八郷隆弘現社長【拡大】

  • 着々と規模の拡大をすすめる東風本田汽車有限公司
  • 東風ホンダでは現在武漢に第3工場を建設中。19年前半から稼働が開始すると生産能力は60万台となる

 ホンダ唯一の欧州生産拠点、スウィンドン工場の撤退が発表された。英国政府の強い反発の中、交渉がスタートする。

 2月19日。ホンダは記者会見を開き、事業運営体制に関する2つの発表を行った。

 1つ目は二輪事業の組み替えだ。以下、ホンダの八郷隆弘社長によるスピーチを抜き出しながら解説する。

 「従来の日本・欧米メーカーに加え、中国やインドのメーカーとの競争がさらに激しくなっています。また、各国での環境規制強化への対応、新たな市場の拡大に向けた取組みが必要となるなど、事業環境はこれまで以上に急激に変化を続けています。そのような状況の下で、二輪事業全体でさらに一体となり、スピードを上げることで、競争力を高めていく必要があります」

 この戦略の狙いは発言にもある通り、対新興国メーカーだ。新興国のメーカーは組織が小さいため、意思決定の階層が少なく、開発速度が圧倒的に速い。開発期間はそのままコストに直結する。同じものを1年で開発できる会社と、2年かかる会社では人件費を中心としたコストが倍違う。ましてや人数が10倍多かったりすれば、コスト差は20倍に広がる。会社は大きくなればなるほど速度を上げていかないと下克上の憂き目に遭うのだ。

 商品面で見ても、速度で負けるということは価格でも負けることを意味する。もちろん規模の原理による価格低減はあるが、もはやそれらの差を量産効果でカバーできる時代ではないということなのだろう。

 そういう中で、二輪のマーケットは中国とインドとASEANで大きく伸張しており、ここで勝つためには従来の速度では、市場の競争についていけないことを説明しているのだ。

速度上昇、どうやって