現場の風

三井住友銀行 人生100年時代の金融サービス提供

 □三井住友銀行コンサルティング業務部長・加藤聡彦さん(49)

 ――人生100年時代では金融機関も変革が必要だ

 「昨年8月に『人生100年時代プロジェクトチーム(PT)』を立ち上げた。メンバーはSMBC日興証券などグループ横断で公募をかけ40人が集まった。資産形成期から退職準備期、退職後とライフステージに合わせ、銀行としてどういうサービスが提供できるのかを検討している」

 ――高齢化社会ではどういう課題があるのか

 「大きいのが認知能力の低下問題だ。近い将来、高齢者の5人に1人が認知症になる時代に突入する。しかし、運用商品などを販売する上での基準がない。本来なら、こういう状況になったらリスク商品の販売は控えるなどの基準が必要だが、現状は現場の職員が経験則で判断している」

 ――老後の資金不足など不安を抱える人も多い

 「心配ばかりしてお金をため込むだけでは楽しい人生は送れない。亡くなるときに、最後まで健康で、お金もちょうど使い切るというのが理想だ。ライフステージに合わせた資産運用と活用を提案していきたい」

 ――昨年2月に販売を開始した外貨建て個人年金保険「一生涯受け取れる 人生応援年金」も評判だ

 「一定の年齢に達する前に死亡すれば元本割れするが、長生きすれば同じ額がずっと受け取れる商品だ。老後の資産を気にせず、もらった分は使い切ることができるため、資産を残す必要のない人などに好評だ」

 ――PTの具体的な成果は

 「パンフレットや帳票の見直しを行った。文字の割合や、視線の動きなどを科学的に定量分析し、高齢者でも理解しやすいものへと作り変えた。タブレット端末に個人情報を入力すれば、将来的に必要な生活資金が表示されるシステムも開発中で、夏には実用化させたい」

【プロフィル】加藤聡彦

 かとう・としひこ 明治大政経卒。大手証券会社を経て1998年、住友銀行(現三井住友銀行)入行。自由が丘エリア支店長などを経て2015年11月から現職。東京都出身。

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