日航とANA、LCCで激突 舞台は手強い中距離国際線 (2/4ページ)

JAL系のジップエアとANA系のピーチの競争激化
JAL系のジップエアとANA系のピーチの競争激化【拡大】

 中長距離のLCCには課題も多い。目的地まで時間がかかるため、近距離LCCのように稼働回数を増やすというノウハウが通じないのだ。さらに、運航距離が長くなればなるほど、LCCよりも座席間が広く、客室乗務員のサービスの“ありがたみ”も感じやすい通常の航空会社が利用者に好まれるという傾向もある。西田社長も、親会社の日航の赤坂祐二社長が掲げる就航から2年以内に黒字化という目標について「非常に高いハードルだ」と認める。

 日航にとっては、経営破綻後にANAHDに差をつけられた国際線の輸送能力で挽回するのは急務となっている。日航は平成30年度末で402都市の就航先を32年度中に500都市にする目標を定めている。単価が高い国際線の就航先を増やすことは、頭打ちの国内線に比べて売上高全体への貢献が大きいからだ。

 ジップエアもこうした日航グループの国際線強化の方針の一翼を担う。日航がジップエアの機材として、座席間が広くて快適性が高く、低燃費で長距離飛行も可能な「ボーイング787」を準備したのも本気の表れだ。

 中長距離LCCで世界でも数少ない成功例とされるシンガポールのスクートなどでも、787の快適さが好評を得ている。西田社長は「気圧や湿度が快適で非常に良い機材だ。座席にも材質の良いものを選んだ」と従来のLCC以上の高品質をアピールする。

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