月基地の建設構想、日本は居住棟開発

 米航空宇宙局(NASA)は11日、月を周回する新たな宇宙ステーションの建設構想の国際分担案を発表した。日米欧露などの宇宙機関が調整し、まとめたもので、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は欧州宇宙機関(ESA)と共同で居住棟を開発するほか、米国とともに物資輸送を担う。新ステーションは「ゲートウエー」と呼ばれ、米国が主導。2022年の建設開始、26年ごろの完成を目指す。それぞれの宇宙機関の担当範囲が明確になったことで、予算確保に向けた動きが各国で本格化する。ゲートウエーは国際宇宙ステーションより小ぶりで、月の高度4000~7万5000キロの軌道を回る。JAXAの試算では、打ち上げ費を除き開発、建設に計3100億~4200億円かかる。(ワシントン 共同)