【現場の風】NTT 「土に還る電池」用途探索と性能向上へ (1/2ページ)

NTTの野原正也先端集積デバイス研究所研究員
NTTの野原正也先端集積デバイス研究所研究員【拡大】

 □NTT先端集積デバイス研究所研究員・野原正也さんに聞く

 --NTTが開発した「ツチニカエルでんち(土に還る電池)」とは

 「一般的な電池は性能を出すために強アルカリの電解液やレアメタルなど有害な材料を使用しているが、この電池は全て生物由来の材料と肥料成分のみで構成している。放電後の電池を粉砕して土壌に混ぜ込み、小松菜を育てたが、一般的な電池と異なり、成長に悪影響を与えないことを確認できた」

 --どう開発にこぎ着けたのか

 「開発したのはスマートフォンを長持ちさせる高性能2次電池を研究していたチームだ。電池の知識や実績があったので、うまく機能するよう肥料成分から電解液や負極の材料をチョイスした。ただ、それだけでは電池をつくることができず、必要なものは自分たちで開発した。例えば、正極は一般的な電池は粉末状のカーボンをフッ素系樹脂で固めているが、これは土壌の成分ではないので、生物由来のカーボン材料を新たに開発した」

 --開発に乗り出した背景を

 「あらゆる機器がインターネットにつながるIoT(モノのインターネット)が発展し、電池を搭載したセンサーが動植物や非耐久消費財などに装着されて年間数兆個ばらまかれる時代になれば、回収から漏れた電池が環境に悪影響を与える可能性があるからだ」

 --実用化に向けた課題は

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