【クルマ三昧】最適なドラポジを求めてシートを動かす…こんな動作はもうじき不要に? (4/4ページ)

 とまあ、こんなことがレース界では常識になりつつあるこのシステムを、走りを追求したスポーツカーに採用しないのはむしろ不自然だ。

木下さんと“相棒”のBMW「M4GT4」

木下さんと“相棒”のBMW「M4GT4」

 さらにいえば、一般車であっても生かされる。特に、EV時代を迎えれば、バッテリーやモーターが自由な位置に設置できることになるわけで、となれば主役であるドライバーは定められた位置に座り、そのほかの機能がそれに合わせることも簡単になる。

 ステアリングやペダル類といった操作系は、金属のシャフトやワイヤーでは繋がっていない。フライバイワイヤーと呼ばれる配線が接続されているだけで、そこに流れる電気信号がすべてを制御している。だからステアリングもペダル類も、お好きなところに設置できるというわけだ。

 クルマがサンダーバード2号になる日も近い。

 【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちらから。

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【プロフィール】木下隆之(きのした・たかゆき)

木下隆之(きのした・たかゆき)レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター

東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。