【ガバナンス経営の最前線】(4-1)進む改革 問われる“実践” (2/4ページ)

日本取締役協会の宮内義彦会長から表彰されるヤマハ株式会社の中田卓也社長(右)=2月21日、東京都千代田区
日本取締役協会の宮内義彦会長から表彰されるヤマハ株式会社の中田卓也社長(右)=2月21日、東京都千代田区【拡大】

 折しも多くの日本企業は、国際競争力の低下に直面し低収益や低成長に甘んじている。人口減少や新興国の台頭など取り巻く経済環境が大きく変化する中で、未来をどう描くのか。“優等生”の取り組みを“手本”に、新たな成長の推進力を見つけ、育てる必要がある。そのための制度の充実は今後も進められていく。たとえば、コーポレートガバナンス・コードには社外取締役を複数人置くことが盛り込まれているが、年内には会社法が改正され、一定規模以上の会社には社外取締役を置くことが義務付けられる見通しだ。遅いとの批判も多い日本の仕組みづくりではあるが、少しずつ前進している。

 しかし、その傍らで“実践”については踊り場に差し掛かった感もある。まだ十分定着しているとは言い難い段階であるにもかかわらず。

 “形式”面は大きく進展

 “優等生”の取り組みは研究に値するものだ。こうした“手本”を前に、日本企業のコーポレートガバナンスは向上しているのだろうか。

 確かに“形式”の面では大きく進展した。いまや上場企業の98%までが社外取締役を置き、東京証券取引所の市場第1部に株式を上場する企業に限れば90%以上に複数人の社外取締役がいる。しかし、これをもって日本企業のガバナンスは向上した、というわけにもいかない。本質は、こうした仕組みを稼働させ、企業価値を高めてこそ、だからだ。つまり、問われるのはその“実践”と、それによる結果である。

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