ガバナンス経営の最前線

(4-4)社外取締役の“底上げ”必要 宮内義彦氏に聞く (4/4ページ)

 「そのためにも、社外取締役の知識や意識面での“底上げ”が必要です。日本取締役協会は、セミナーや研修などを展開するなどの施策を展開してきましたが、今後ますます社外取締役に働きかけるキャンペーンなどの啓発活動を強めないといけません」

 果たす役割大きく

 --今回のコーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤーで大賞に選ばれたヤマハの中田卓也社長は、実質を伴う自社のガバナンスを“強力な非常ブレーキ”と表現しています。だから思い切りアクセルを踏める、と。日本企業にはそもそもアクセルがついていないような会社も多いわけですが、“攻め”にも“守り”にも社外取締役の果たす役割は大きいですね

 「日本企業に対しては、株式市場からのプレッシャーがまだまだ小さい。これに加え、社外取締役の設置が法的にも求められるような状況になりながらも当の社外取締役は認識不足であることが多いわけです。プレッシャーがなく認識もないとなれば、なかなか企業も動き出しません。せめて、社外取締役がその役割を認識し、責務を果たすようになっていけば、ガバナンス改革は質を伴う方向に動き出すことでしょう。日本取締役協会としても、そうした動きを強力に後押ししていきます」

【プロフィル】宮内義彦

 みやうち・よしひこ 1960年日綿實業(現双日)入社。64年4月オリエント・リース(現オリックス)入社。70年3月取締役、80年12月代表取締役社長・グループCEO、2000年4月代表取締役会長・グループCEO、14年6月からシニア・チェアマン。ACCESS、三菱UFJ証券ホールディングス、カルビー社外取締役。

【用語解説】日本取締役協会

 上場企業・大企業の会長、社長、取締役・社外取締役、執行役、管理職を対象に、今後求められる、コーポレートガバナンスの情報・知識を提供している。2001年11月に発足し、02年4月有限責任中間法人格を取得。09年1月から一般社団法人に移行した。CEOや取締役会の役割をテーマにしたトップマネジメント向け委員会、セミナーのほか、社外取締役を対象とする研修、表彰制度「コーポレートガバナンス・オブ・ザ・イヤー」の開催などを手掛ける。今年秋以降、コーポレートガバナンスと企業経営に関わる必須情報の提供を目指し、季刊の雑誌「Corporate Governance」の創刊も計画している。

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