三菱重工次期社長・泉沢清次氏「火力の逆風、新技術で対応」

インタビューに応じる三菱重工業の次期社長、泉沢清次氏=東京・丸の内
インタビューに応じる三菱重工業の次期社長、泉沢清次氏=東京・丸の内【拡大】

 三菱重工業の次期社長に4月1日就任する泉沢清次・取締役常務執行役員が18日までに、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じた。石炭火力発電への逆風が強まる主力の「パワー部門」に関し、「人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)を組み合わせ、新しいサービスを提供していく」と述べた。

 同部門について泉沢氏は「既存設備のメンテナンスや、使い勝手の良い中大型ガスタービンの比率を高めていく」と説明。石炭火力を含め、強みのCO2(二酸化炭素)回収装置なども組み合わせた新ビジネスを検討しているという。

 新設受注が難しい原子力分野は技術・人材の維持が課題で、泉沢氏は「国内原発の再稼働準備で一定の伝承は可能だが、工夫が必要だ」と懸念する。しかし、沸騰水型軽水炉(BWR)を手掛ける日立製作所や東芝との事業統合は「(三菱の)加圧水型(PWR)と開発の土壌が大きく異なる」と否定した。

 国産初のジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」は、来年の初納入へ向け最終的な飛行試験が今月始まった。「効率的な小型機の需要は今後さらに高まる」とみて、受注活動を強化する。

 一方、防衛分野ではF35Aステルス戦闘機の国内組み立てが調達費削減のため中断、米国からの完成機輸入に切り替えられた。泉沢氏は「培ってきた人材や技術をお役に立てたい」と述べ、国が検討中のF2後継機は日本主導で開発したいとの期待をにじませた。