千葉発 輝く

軽く丈夫な車いすが永遠のテーマ、オーエックスエンジニアリング (1/3ページ)

 足の不自由な障害者らの重要な移動手段である車いす。日常で使われている車いすのほか、パラリンピックなどで使われる競技用車いすの製造・販売で知られるのが、千葉市若葉区にある「オーエックスエンジニアリング」だ。同社が製造する競技用車いすは、国内外のトップアスリートに愛用され、来年の東京五輪・パラリンピックを控えて、エンジニアたちが作業に追われている。

 スタートは二輪車

 同社は1976年6月にオートバイ販売会社として東京都江戸川区でスタート。オートバイの調整の騒音などの関係から、倉庫があった現在地に88年10月にオーエックスエンジニアリングを設立し、エンジン・部品開発に取り組んだ。

 本格的に車いす市場に参入したのは92年4月。創業者でレーサーやジャーナリストとしても活躍した石井勝之社長(38)の父、重行さんが84年4月に新型オートバイの試乗中の事故で下半身不随となったことがきっかけだった。

 「創業者は障害を考慮した自分が乗りたい車いすを目指した。当時は体にフィットした車いすはあったが、それは病院に置いてあるものに近かった。デザイン性のないもの、医療器具としての観点が強いものが多かったみたいだ。車いすでどこかに行きたいという気持ちが起きない。車いすももっとデザイン性を持った方がいいんではないかと、自分自身で考えたのだろう」と石井社長は語る。

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