オリオンビールTOB成立 5年後上場へ収益強化目指す

 野村ホールディングス(HD)と米投資ファンド、カーライル・グループの共同出資会社は25日までに、オリオンビール(沖縄県浦添市)に対して1月から進めていた株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表した。オリオン株主からの応募数が目標を上回った。計画通り、追加の手続きでオリオン株を全て取得し、5年後の株式上場を目指して収益強化に取り組む。

 買収主体は、野村HD側が過半出資する特定目的会社(SPC)のオーシャン・ホールディングス(東京)。TOB期限の22日までの応募は発行済み株式総数の84.21%分に達し、SPC傘下に収めた創業家系企業の持ち分を含めて92%を突破。合計で3分の2と設定していた下限を超えた。

 支配的な立場になったため、残りの株主から強制的に株を買い取れるようになった。全株の買収額は約570億円。

 買収完了後はオリオンの嘉手苅義男会長がSPCに出資し、経営陣による「自社買収(MBO)」の手法を採る。10%を出資してきたアサヒビールもTOBに応じた上でSPCに再出資し、商品開発などでの協力を継続。少子化や缶酎ハイの台頭で国内ビール市場は縮小が続いており、海外事業の基盤を確立する。

 野村HDにとっては約10年ぶりの自己資金による投資。地域経済の活性化に向けた具体策が求められそうだ。