IHI不正6000件超に拡大 経産省が行政処分

 IHIは29日、民間航空会社から受託しているエンジン整備の無資格検査などの不正が6340件に拡大したと発表した。経済産業省からは航空機製造事業法に基づき、認可を受けた修理方法で作業するよう命じる行政処分を受けた。

 1月末までの2年間に、主に国内の航空会社向けのエンジン13基の整備や部品修理で211件の不正を確認したとの中間報告を、今月8日に公表していた。経産省への報告のため調査対象を海外向けも含め全ての作業に広げたところ、不正は中間報告分を含め209基で見つかった。

 6340件の不正のうち、無資格の従業員が有資格者の検査印を使う事例が5846件で、手続きを踏まない工程順序の変更や記録の不一致が494件あった。