金融

第一生命、本社電力再生エネに 水力発電所由来に切り替え、コスト増も企業価値向上に期待

 第一生命グループが、日比谷本社(東京都千代田区)で使用する全ての電力を4月から、二酸化炭素(CO2)を排出しない水力発電所由来の電力に切り替えたことが11日、分かった。本社の電力をすべて再生可能エネルギーで賄う取り組みは大手金融機関では初めて。環境配慮の姿勢を打ち出し、中長期的な企業価値向上につなげる。

 導入したのは、東京電力エナジーパートナーが提供する法人向け料金プラン「アクアプレミアム」で、水力発電所で発電された電力のみが供給される。これにより電力消費によるCO2排出量の2%強に当たる年間3600トンを削減できる。

 水力への切り替えで従来の1割程度に当たる年間約2000万円のコスト増が見込まれるが、環境などへの取り組みを企業価値の判断に反映させる機運の高まりを受け導入を決断。今後は全国の事業所に拡大することも検討する。

 同社は2018年度から3カ年の中期経営計画で環境問題への対応を強化領域と位置づけ、機関投資家の立場からも投資先企業に、事業がもたらす気候変動への影響を開示するよう求めていく方針を示している。

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