試乗スケッチ

マクラーレン600LTが放つ青い火柱…実は打倒フェラーリへの秘密兵器 (1/3ページ)

木下隆之

 マクラーレン600LTのエキゾーストは天を突くように、上方に口を開けている。V型8気筒3.8リッターツインターボユニットはコクピットの後方に搭載される。一般的なミッドシップならば、テールに向けて排気されるのを、わざわざエキゾーストを空に向けているのである。(レーシングドライバー/自動車評論家 木下隆之)

 伊達や酔狂ではない

 それゆえ、最高出力600ps、最大トルク620Nmを発揮するエンジンに鞭を入れて激しく走らせれば、その度に青い火柱を立てる。深夜ともなればそれは、何かの祭ではないかと思うほど勇壮なのだ。

 ただし、そうした理由は、伊達や酔狂ではない。確かに人の目を惹くことは、マクラーレンの存在を世間に知らしめるに十分なインパクトがあるものの、技術的な理由を備えている。速く安定して走るために必要だったのだ。

 F1の名門は負けず嫌い

 その理由を説明する前に、マクラーレンというメーカーの概要を知る必要がある。マクラーレンは、イギリスに本拠地を置くF1コンストラクターである。かつては最強のホンダエンジンを搭載し、アイルトン・セナやアラン・プロストをチャンピオンに押し上げた名門である。そのF1コンストラクターがロードゴーイングマシンとして開発したのがマクラーレン600LTなのである。

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