原電が国内初の廃炉専業会社 米社から出資受け入れ含め検討

 原発専業の卸電力会社、日本原子力発電(東京)が国内初の廃炉専業会社の設立を検討していることが16日、分かった。原電は米国の廃炉専業大手、エナジーソリューションズと提携関係にあり、新会社は出資受け入れも想定している。今年中に最終判断をする。

 原電は東京電力福島第1原発事故前から始めた廃炉作業の経験を生かし、東電など大手電力に安全な手順や費用の低減を提案する「廃炉支援」で収益を得る。大量の原発が廃炉を控えており、原発メーカーや建設会社を巻き込んだ廃炉事業の動きが活発化する。

 大手電力や原電は原発の新規制基準が導入されてから、福島第1原発を除き、7原発11基の廃炉を決めた。さらに東電は福島第2原発の4基の廃炉方針を示した。

 原発は出力100万キロワット級だと1基当たり約50万トンの廃棄物が発生し、このうち約2%が放射性廃棄物だ。廃炉には30年の期間と約500億円の費用がかかるとされる。作業員の被曝(ひばく)や放射性物質の飛散を防ぐことが最大の課題で、効率を上げて無駄な費用を抑え、作業期間を長期化させないことも求められる。

 原電は2001年、東海原発(茨城県)で商業炉初の廃炉作業を始め、現在は熱交換器など放射線量の比較的低い設備の解体をしている。17年には敦賀原発1号機(福井県)の廃炉に着手しているほか、福島第1原発の廃炉に社員を派遣するなどしている。原電は新会社に廃炉作業の経験のある社員を集める考えだ。

 米エナジーソリューションズは、06年の設立以降、米国内の原発5基の廃炉を手掛けている。