【高論卓説】膨大な企業債務残高は危険水域 令和時代の金融リスクは中国か (1/3ページ)

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 5月の新天皇即位とともに新たな元号「令和」時代が始まる。これまでの元号の出典が漢籍に求められたのに対し、令和は初めて日本最古の歌集「万葉集」に由来するという。まさに新時代にふさわしい元号であり、近代「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一氏らの肖像画が刷り込まれた新紙幣が2024年に発行されることも決まった。改元、新紙幣発行は日本経済の活性化に資することは間違いない。(森岡英樹)

 だが、その一方で、令和時代における経済・金融分野の最大の課題として意識されるのは、やはり隣国・中国の行方ではないかと思われる。今や世界第2位の経済大国となり、トップの米国の地位すら脅かす存在にまで成長した中国であるが、そこには常に光と影が共存している。

 「過剰債務問題を抱えた中国経済全般の行方、急減速のリスクにも警戒が必要だと考えている」

 1日に全国銀行協会の新会長に就いた高島誠氏(三井住友銀行頭取)は、就任会見でこう述べた。金融面から見た中国には危うさが付きまとう。市場では、「次の金融危機は中国発となるのではないか」とのテールリスクが意識されている。テールリスクとは、統計的に発生する確率は小さいものの、いったん発生すると大きな影響が生じるリスクのことである。中国の国有企業などが抱える過剰債務や不良債権はその象徴であろう。

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