【ハザードマップ】黒田食品/F&MOKEI 顧客目線で人気も設備投資重荷に (1/2ページ)

 ▼黒田食品 黒田食品と関連会社の東京黒田食品は4月5日、事業を停止し、事後処理を弁護士に一任した。

 黒田食品は1913年1月創業。奈良漬専業メーカーとして、「十一の奈良漬」のブランドで展開し、全国的な知名度を誇っていた。大手食品商社や漬物問屋を通じ全国の小売店に流通し、92年3月期には売上高約47億5000万円を計上。高額所得法人として複数回公示されるなど高い収益性を誇っていた。

 しかし、その後は消費者の嗜好(しこう)の変化などで減収傾向に転じ、2013年3月期以降は年間売上高が20億円を割り込む状況が続いた。18年3月期には売上高が約17億8300万円にとどまり、7400万円の赤字を計上した。

 近年は、奈良漬需要の減少を補うため、らっきょう製品も積極的に扱っていたが、輸入販売していた中国産甘酢らっきょうの中に残留農薬の数値が基準値を超えているものがあることが判明。善後策の検討を続けていたが、協力を要請していた原材料商社との交渉が難航。事業継続は困難と判断し、今回の措置となった。

 ▼F&MOKEI F&MOKEIは4月2日、東京地裁に破産を申請した。

 同社は秋葉原の鉄道模型専門店「F MODELS」の屋号で店頭販売するほか、通信販売も手掛けていた。地域最大級の面積と品ぞろえを誇り、1フロア全体に鉄道模型を走らせるジオラマスペース「8BANSEN」を設置、全国から鉄道ファンが集うことでも知られていた。

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