変わるトヨタ

(1)「脱・車メーカー」宣言、潮目に 激動期、異業種と提携加速 (1/2ページ)

 「くだらない経営者と思われたら株価は暴落する」。2017年9月、トヨタ自動車の豊田章男社長は米テキサス州で不安に駆られていた。間近に迫る投資家向け事業説明会。海外の金融機関など参加者が保有するトヨタ株は全体の約20%に達する。自動運転などの覇権をめぐり激動期に入った自動車業界で、説得力ある将来像を示さなければ投資家は「世界のトヨタ」でも見限るかもしれない。

 「社長の素顔を見せるのが一番良いのでは」。同行した友山茂樹専務役員(現副社長)はそう伝えた。友山氏は豊田氏に20年以上前から部下として仕える。トヨタを興した豊田喜一郎氏の孫という創業家としての使命感や葛藤を真っすぐ伝えれば、シビアな海外投資家にも響くと感じていた。

 海外投資家ら賞賛

 当日、豊田氏は「世間では3代目が会社をつぶすと言われるが、そうでないことを証明する」と切り出す。高齢者や障害者の生活にも役立つ「人の移動をサポートする会社になる」と「脱・自動車メーカー」を宣言すると、会場に拍手が起こった。友山氏は「投資家に背中を押される形で具体的な戦略に踏み込むことになった」と振り返る。

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