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「ネットワーク中立性」総務省で議論 格安SIM業者の品質を左右か (1/2ページ)

 2018年秋から、総務省で「ネットワークの中立性」に関する議論が進められている。4月には、議論を踏まえた中間報告書が公表されたが、実は将来的に格安SIM/格安スマホとも呼ばれる「仮想移動体通信事業者(MVNO)」のサービス品質に影響を与えそうな内容も含まれている。

 議論の対象は、例えば動画/SNSの見放題サービスや、ユーチューブ(YouTube)に代表される映像サービスの普及による通信量(トラフィック)の増加が与える影響について議論したもの。議論のきっかけに携わった、前総務大臣政務官の小林史明衆院議員(自民党)の解説を踏まえ、私たちが利用するサービスへどういった影響がありそうか、ご紹介する。

通信占有の制御課題

 議論の対象となった「ネットワークの中立性」とは、誰に対してもネットが公平に利用できる、といった意味の原則的な考え方だ。

 例えば、一部のヘビーユーザーが莫大(ばくだい)な通信を行うと通信帯域の大部分が占有されてしまい、他のユーザーの通信速度が遅くなる可能性がある。基本的にはトラフィックが増えても、それはISPなどが回線増強で対応すべきながら、一部の事業者ではヘビーユーザーに対して、一定期間、通信速度が遅くなるという総量規制方式の通信制御が行われている。

 ただ、年々、動画など大容量コンテンツの利用が進み、1ユーザー当たりのトラフィックは増加傾向にある。そこで総務省の議論では、従来よりも柔軟な形で対応できるよう、ISP向けのガイドラインを改定する意見が出ている。

 その具体的な内容の一つが「公平制御」という手法。これは、ヘビーユーザーから順に制限を掛けていくというもの。ごく一部のトラフィックによる混雑をユーザー全体に波及させるのではなく、その大量の通信を行っている部分だけコントロールすることで、ユーザー全体にとっては公平な通信になる…といった形を目指す。

 公平制御が実現すれば、例えば格安SIMや格安スマホと呼ばれるMVNOのサービスを利用する場合でも、より多くのユーザーにとって、一定以上の品質で、通信サービスを利用できると期待できそうだ。

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