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日産、減収減益 遠のくトヨタの背中 内部緊張抱え成長戦略後手 (1/2ページ)

 日産自動車が14日発表した2019年3月期連結決算は、最終利益が前期比57.3%減と大きく落ち込み、20年3月期も減収減益予想を余儀なくされた。フランス大手ルノーとの経営統合問題という陣営内部の緊張関係に気を取られ、業績低迷を打破するための成長戦略は後手に回っている。矢継ぎ早に手を打つ業界の盟主、トヨタ自動車の背中は遠のくばかりだ。

 前会長カルロス・ゴーン被告の事件後初めてまとめた通期決算は厳しい結果となった。記者会見に臨んだ西川広人社長は「ルノーとの関係で事業面に集中できなかった部分がある」と反省の弁を述べた上で「2年、長くても3年あれば元の日産に戻す。時間を頂きたい」と社長続投への意欲を強調した。

 昨年11月にゴーン被告の事件が発覚して以降、企業連合を組むルノーとはぎくしゃくした関係が続く。

 ルノーが筆頭株主であるフランス政府の意をくんで日産への経営関与を強める姿勢を示す一方、日産側からもルノーに株式の約4割を握られている資本関係の見直しを求める声が上がるなど、互いが疑心暗鬼に陥った。

 ワンマン支配への反省から、今年3月には三菱自動車を加えた3社のトップで構成する新会議体の創設を決め、合議制による連携強化を打ち出した。しかし、その後ルノーが経営統合を再提案し、日産社内に「利点が分からない」と拒絶反応が広がるなど、連合内の足並みは依然そろっていない。

 もたつく日産を尻目に、トヨタは「100年に一度」とされる自動車業界の技術変革期への備えを急ぐ。ソフトバンクと共同で、移動サービスを提供する新会社を設立したと2月に発表。今月9日にはパナソニックとの住宅事業統合も発表し、将来の事業強化を見据えた布石を着々と打っている。

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